ライフスタイル・徒然

人生に悩んでお寺に行ったら、異文化コミュニケーションを学んで帰ってきた話(1)

こんにちは。
まっちことおっさん(@matchicchi)です。

 

おっさんは生まれてから、ずーっと東京に住んでいます。
東京はとても便利だし、刺激も多くて、若い時には楽しい街のはずです。

 

でも、おっさんのように生まれた時から住んでいると、逆に田舎の静かな暮らしに憧れるんですよね。

 

せっかく東京生まれなのに、昔から緑のあるところが大好きで、アスファルトや排気ガスが嫌いな子供でしたw

 

だからこそ、自然の中で、シンプルな生活をしたいと漠然と思っていたんです。

 

そんな憧れからか、お寺で修行をしていたことがあります。
今からも12年前のお話。

 

「お寺で修行」といっても、出家したわけではありません。

 

「参禅」(さんぜん)

 

という形で、一定のお金を渡して、3食と寝床を提供してもらいながら、お寺の生活をお坊さんと一緒に行うというものです。

 

今日はその「参禅」をしに行った一風変わったお寺のお話。

 

※おっさんは基本的に無宗教です。

 

 

■お寺に行くことになったきっかけ

12年前、おっさんはネットワークエンジニアという仕事をしていました。

 

企業のネットワークを管理するお仕事です。

 

うん、まだよくわからないですよね。

 

簡単にいうと、
パソコンとパソコンで通信できるようにしたり、
なぜか通信ができなくなってしまった時に直したり、
ウイルスに感染しないように対策を施したりといった感じのお仕事。

 

当時はクラウドもあまり一般的ではなかったので、ルーターやサーバーなどは大体社内に置いてありました。
それらを管理していた人でした。

 

そんなネットワークエンジニアというお仕事。
今振り返って、考えると、すっごくワリのいいお仕事でした。

 

①おっさん以外に誰もその仕事のことがわからないから、上司も同僚も口を出してこない。
②トラブルが起きなければ、そんなに忙しくない。
③困った時に頼りにされる仕事だったから、みんなから感謝される。
④他にできる人がいなかったので、そこそこ給料が高い。

 

うーん、列挙してみると文句のつけようがない、いい仕事。
なんで辞めたんだろ?w

 

まぁ、もちろん理由はわかってます。

 

その当時は血気盛んで、エネルギーの有り余っている20代中盤。

 

あまり忙しくない仕事に、何か物足りなさを感じていたんでしょうね。

 

おっさんは転職をすべく、会社を辞めることにしました。

 

おっさんはこう見えて意外と真面目だったので、自分はこれから何をして生きていくべきか、めっちゃ悩みました。

 

考えることが好きだったので、哲学書や思想書みたいなものを読み耽って、人生如何に生きるべきか?みたいなことを大真面目に悩みまくりました。

 

そんな時に、本屋で見かけたのがこの本。

 

みどりの中の禅道場

 

 

肩の力が抜けていて、なんとなくいい感じの表紙と題名に心惹かれて読みました。

 

イラストや写真を多く使われていて、お寺の生活がとても良く描かれてました。

 

これを読んで、何事にも影響を受けやすいおっさんは、鉄道会社のCMよろしく、

 

「そうだ!お寺に行こう」

 

と思い、早速検索しまくりました。

 

「寺 参禅」

 

みたいに検索したら、いくつかのお寺のWebサイトが出てきたんですが、どこのお寺も滞在費が高かったー。

 

京都のお寺なんかは大体8000円/日とかで、
一般のビジネスホテル並みの金額。
お金が高いのも困るんですが、
それ以上にその金額設定が、参禅者をお客様扱いしている感じが嫌でした。

 

ガッツリお金取るお寺ってなんか嫌じゃないですか?w

 

それに、どうせやるなら本格的に修行したかったからです。

 

どこかに本格的なお寺はないもんかなーと、引き続きブラウジングをすること2時間。

 

ようやく見つけたのが「安泰寺」。

 

兵庫の山奥にあるお寺でした。

 

※この記事を書くにあたって、超久しぶりに「寺 参禅」と検索したら、この安泰寺が1位に表示されていました。やっぱりSEO対策は運営を長いこと続けているサイトが強いですね〜

この安泰寺というお寺、色々と特徴的なところがたくさんある変わったお寺。

 

その1つが滞在費設定でした。

 

 

なんと滞在費が「お気持ち」だったのです∑(゚Д゚)

 

お気持ちとは、その名の通り、お金はあなたの気持ち次第で金額決めていいよ。というもの。

 

「これはちゃんとした修行ができそう!」

 

と思って、迷わず電話して参禅に行く旨をお伝えしました。

 

 

※現在は長期参禅者(3年以上)しか受け入れていないようです。残念ですね・・・。ちなみに当時は期限の縛りはありませんでした。

 

 

■行ってみたらとんでもなく遠かった

さっき、兵庫の山奥と書きましたが、本当にスゴイ場所でした。

 

おっさんはたしか東京駅から夜行列車(!?)に乗って、鳥取まで行きました。

 

仕事辞めちゃってますからね、お金は大事。
節約に節約を重ねたわけです。

 

夜行列車って、時間かかるんですよー。

 

この夜行列車だけで確か8〜12時間くらいかかりました(うろ覚え)

 

幸いにも同室の人がいなかったので広く使えましたが、
夜行列車ってみなさん乗ったことあります?

 

ベッドめっちゃ固いんです。
床に寝てるのか?ってくらい。

 

なんで、これから待ち受ける生活のワクワクと、ベッドの固さでほとんど眠れなかったのは、今となってはいい思い出。

 

そんな状態で、朝方に鳥取に着いて、
鳥取から山陰線?に乗って、兵庫の浜坂駅まで一駅。

 

浜坂駅からバスで45分ゆっくり揺られて、バス停で降ろされたのが、山の麓。

 

そこから山頂近くのお寺まで徒歩で1時間(!)かかりましたw

 

着いたのが確か昼の2時くらいだったから、全行程で16時間くらいかかりました。
飛行機だったらヨーロッパ行けちゃいますねw

 

 

■不思議なお寺

このお寺、何度も言いますが、とっても変わっていました。

 

何が変わっているかって、まず堂長さん(住職のような意味合い)が、
ドイツ人なんです。

 

名を「ネルケ無方」さん。

ネルケさんにお話を聞くと、ドイツでは禅がとても親しまれていて、若い頃から禅に傾倒して、日本のお寺で修行をしていたそうです。

 

しかし、当時のお寺の堂長さんが、お亡くなりになって、跡継ぎがいなくなってしまったのが、安泰寺とのことでした。

 

※ネルケさんの堂長さんになるまでのエピソードはたくさんあって、めっちゃ長いのですが、超要約してます。ご興味がある方はネルケさんは著書も出されているので、そちらをご覧ください。

 

迷える者の禅修行

 

そんなネルケさん。

ドイツ人ということで、当時からWebサイトも3ヶ国語で作られていました!(@_@)

 

今考えると、英語で書かれたお寺のWebサイトなんて、当時はとても珍しかったでしょう。

 

だから、おっさんと同じように参禅に来ている人も日本人だけではありません。

 

というか、

 

日本人の方が少なかったんです((((;゚Д゚)))))))

 

当時お寺にいた人はこんな内訳。

 

・日本人 4人(おっさん含む)
・ドイツ人 2人(堂長さん含む)
・オーストラリア人 1人
・ポーランド人2人

 

行ったそばから、公用語が英語でした(^^;;

 

こうして、

 

お寺に修行に行ったのに、

 

なぜか英語を喋る生活となり、

 

異文化コミュニケーションを学ぶことになりました。

 

ちょーっと長くなってきたので、今日のお話は一旦区切りますー。
続きをお楽しみに。

 

つづく。

 

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更新のお知らせもTwitterでは必ず行います。

それでは、さいちぇん!

<つづきはコチラ>

人生に悩んでお寺に行ったら、異文化コミュニケーションを学んで帰ってきた話(2)