「あー、なんであんな事言っちゃったんだろ・・・」
「黙ってればよかった。失言・・・」
「言わなきゃよかった」って思うことたくさんありますよね。
こんにちは。反射的な失言が多めのおっさんです。
口は災いの元。
発言はよく吟味した上で行うべし。
その通り。
でも、それがうまくできない。
おっさんは若い頃からずっと、これを悩んできました。
かれこれ20年ほどw
「どうしたらじっくり考えた上での発言だけできるかな?」
「どうしたらもっと思慮深い人間になれるのだろう?」
この問題について、考えてみたいと思います。
刺激と反応の間
刺激と反応の間には、選択の自由がある
by スティーブン・R・コヴィー「7つの習慣」
わたしたちは、刺激に「反射的に反応」しがちな生き物です。
考えてみれば当たり前で、反射的に反応しないと生命に関わることも多いから。
車が急に突っ込んできたときに、右に逃げようか左に逃げようかと考えるよりも、とりあえず飛び退いた方が、生存確率は高いでしょう。
突発的な出来事に対して、「反射」という機能はとっても大事なんです。
とはいえ、これが対人関係になるとあまりいいことはありません。
誰かの発言や行動に対して、反射的な対応をしてしまうということは「感情的な反応」であることが多いからです。
失言というものは大抵自身の感情を反射的に口にしたときに発生します。
そこで考えたいのは、この章の冒頭の言葉。
刺激と反応の間には、選択の自由がある
by スティーブン・R・コヴィー「7つの習慣」
7つの習慣
おっさんは、7つの習慣を読んだときに、印象に残ったことが2つあります。
その1つがこの「刺激と反応の間」のお話。
7つの習慣の中では、心理学者のヴィクトール・フランクルさんがナチスの強制収容所に入れられ、精神的にも肉体的にも極限状態の中で見出した真理として扱われています。
つらい体験をしたとして、わたしたちはその出来事で傷ついたと思っているが、実際にはその出来事を受け入れ、容認する選択をしたことで傷ついている。
そして、その刺激をどうするかは選ぶことができる。という文脈です。
こんな「失言防止の方法論」みたいな俗っぽい文脈ではありません笑
とはいえ、反射的で感情的な反応という意味合いは同じかな。
そして、本書では、
選択の自由の中に人間だけが授かった4つの能力(自覚・想像・良心・意志)がある。
と言っています。
ぶっちゃけ、7つの習慣でのここの記載はわかりづらい。
人間の特性として4つの能力があるのはわかった。それが人間以外の動物には備わっていないこともわかる。
そしてこの4つの能力を使い、開発していくことができれば、可能性を引き出せる。
ということだが、どう開発していけばいいのか、イマイチわからない。
ただ、これを「刺激に反射的に反応せず、選択の自由を高めるためのフレームワーク」と捉えると、少し理解が進む。
①意志
私が今からしようとしている、この発言は「自分の意志=こうしたい」という考えに基づいているか。
②想像
私が今からしようとしている、この発言は「どのような結果を起こすか想像できているか?」
③良心
私が今からしようとしている、この発言は「自身の良心に照らして、適合するものか?」
④自覚
私が今からどのような発言をしようとしているか自覚しているか?
この4つに照らし合わせて、「うん、間違いない」って思えたことのみを発言できたら、人間関係も円滑になり、きっと後悔のない人生を送れるように思います。
失言をしないためのコツ
いやいや、そんなことわかっているよ。
それが発言前にできないから困ってるんだろーが!しゃ〜んなろ〜!とは、おっさん自身の心の声。
そーなんです。
頭でわかっていることと、できることには大きな隔たりがあります。
では、どうやったら自分の発言を発言前に自覚的になって吟味できるか?の方法論をお伝えします。
①ゆっくり話す。ゆっくり行動する。
焦っていると、反射的な反応が生まれやすくなります。
逆にいえば、余裕を持ってゆったりしていれば、反射的な反応は大きく減るでしょう。
思考を変えることは難しいです。
ならば行動を変えるというアプローチ。
②小さな声で話す。
大きな声で話すと、感情が乗りやすくなります。
逆に小さな声で話していると、感情が乗りにくい。
さらには聞き取りずらいため、仮に失言をしたとしても、聞こえてなかったというラッキーもあるかもしれません笑
また、失言をしたとしても、感情が乗っていないため、キツく聞こえずらいというメリットまで。
③寡黙になる
失言をしないためには、発言を減らす。
至極シンプルな話です。
必要なこと以外発言しない。感情的になりやすい場を認識できていれば一番確実な方法かもしれません。
④良い思いを常に巡らせる
失言をしてしまうということは、その感情的な反応がクセになっているということでもあります。
ある意味本音なわけです。
「そんなことやって意味あるのかな?」
「そんな時間でできるわけないじゃん」
「こいつ、また変なこと言ってる」
「また仕事が増える、やだなー」
などなど、負の感情・負の認識が常態化してしまっているわけです。
心を常に「良い思い」で満たしてあげることができれば、負の感情が存在しないのですから、反射的な反応をしても、失言などするわけがないわけです。
でも、良い思いだけで心を満たすことなどできるの?
と思うじゃ無いですか。
おっさんは一時期心を良い思いで満たすということに成功していた時期がありました。
敬愛する宮城谷昌光さんの歴史小説にどハマりしていた時です。
宮城谷昌光さんの小説に出てくる人物は、本当にかっこいい。
生き方も思考も人間としての美に溢れています。
毎朝、毎昼、毎晩読みふけっていたため、ある意味登場人物の思考になりきっていたのでしょう。
この「心に良い思いが満ちていた」時期は、本当に何もかもがうまくいきました。
好きな子とは付き合えるし、友人も増えるし、先輩からもやたら褒められるし、仕事も順調そのものでした。
嘘のような、本当の話。
ただ、残念なことに、全て読み終えて、2回目・3回目を読む頃にはその「心を清める」効力も減っていきました。
経年劣化というものです。
どんないい言葉でも毎日聴いていると、聴きなれてしまう。そういうことです。
信仰を持っていたり、座禅や瞑想が習慣となっている人は、これと同じ効果が生まれるのかもしれません。
<宮城谷昌光先生の歴史小説>
自分の感情に意識的になるためのコツ
上記の「失言をしないためのコツ」はどちらかというとテクニック重視で、失言をできないようにするコツでした。
以下に記載する「自分の感情に意識的になるコツ」は、自分の心を把握して見つめることで、発言の前に一瞬考える習慣づけをするコツです。
①身体感覚を意識する
自分の感情に意識的になるというのは思った以上に難しいです。
それならば、体に意識を向ける。
・自分の足が地面と接している箇所の感触を感じる。
・座っているお尻への椅子の圧力を感じる。
・手の指に接しているキーボードの感触を感じる。
・呼吸を意識し、唇や鼻孔を通る空気を感じる
これを習慣化することで、自分の感情に対する感覚も敏感になります。
②やるべき事を減らす
自身の感情に意識的になるというのは、想像以上にエネルギーを使うものです。
自分自身の心を自分で監視しているわけですから。
いつもやっていたら疲れちゃいます。
なので、ポイントを決めて意識的になる。
そのためには、やるべきことを減らすこと。
やるべきことが多いと、どうしたって焦りも出るし、自分の感情よりも目の前のやるべきことに集中せざるを得ません。
つまり自分の感情を捉える余裕がなくなってしまうんです。
やるべきことを減らす方法は以下の記事を読んでもらえると参考になると思います。
③感情のログを取る
怒りを抑えるための方法論として、アンガーマネジメントというものがあります。
そして、怒りを抑える方法論の1つに、「アンガーログ」というものがあります。
これはどういう状況で、なぜ怒ってしまい、その結果どうなったのか?を細かく記録していくというものです。
アンガーログの失言防止版のログが感情ログ「エモログ」です。※おっさんの独自名称
アンガーログと同じように失言をした状況・失言内容・その結果どうなったか?を記録するのがエモログです。
ダイエットでも一昔前にレコーディング・ダイエットというものが流行りましたよね?
人間は記録をつけると、そこに意識が向く生き物です。
エモログをつけると自分の感情に意識的になりやすいです。
ダメな自分を許して、好きになる
ここまで一貫して、失言を防止する方法、自分の感情を意識する方法を書いてきました。
でも、あんまりそこにフォーカスし過ぎると疲れちゃいますよね。
色々書いてきましたが、最終的には失言してしまった自分を許すということも大切です。
自分に厳しい人って、他人にも厳しくなりがちです。
自分を好きになれない人は、他者も好きになれません。
自分に優しくできる人が、他者にも優しくできるし、結果として失言も減る。
だから、適度に自分に甘くなり、失言をしてしまう自分も許して、好きになること。
それが最も重要なことかもしれません。
おわり。
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ではまた、さいちぇん!