おっさんは自分の気に入ったセリフや言葉をEvernoteやノートにメモする習慣があります。
かれこれ15年くらい前から続けています。
読み返すと、感動が蘇る言葉もあれば、なんじゃこりゃ?となる言葉もあります。
そして感動が蘇る言葉というのは、抽象化せずに具体的にその状況をあらわした言葉であることに気づきました。
抽象化されてないから、その状況を体験したり、物語全体を観たり読んだりした人以外には伝わりづらいんですけどね(^^;;
今回ご紹介するのはそんな言葉の1つ。
仕事ハッケン伝
2011年のことだから、もう8年も前のこと。
NHKで「仕事ハッケン伝」という番組がありました。
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“もし今と違う仕事についていたら、どんな人生を送っていたのだろう」をコンセプトに、各界の著名人が「今アツイ企業」におよそ1週間入社。
通常の社員と同等の扱いで特別待遇は一切無し。
そこから企業の経営哲学や会社の流儀を知り、著名人も「ありえたかもしれないもう1つの人生」を疑似体験する番組である。”
By Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%95%E4%BA%8B%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%B1%E3%83%B3%E4%BC%9D
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仕事ハッケン伝 第一回の放送は、芸人のワッキーこと脇田さんが主役。
勤め先は、餃子の王将。
画像:NHKティーチャーズ・ライブラリーより
https://www.nhk.or.jp/archives/teachers-l/list/id2019043/
餃子の王将は、以前フジテレビの「めちゃめちゃイケてる」で矢部浩之さんも1日体験入店した中華チェーン店。
その過酷さは有名で王将に体験入店するという企業研修もあったそうです。
新入社員「スパルタ研修」に批判 「餃子の王将」が釈明文掲載
https://www.j-cast.com/2010/04/27065521.html?p=all
餃子の王将がブラック企業かどうかはともかく、この回はとても感動しました。
上司に徹底的にしごかれるのですが、その一週間の勤務でのミッションが、「ニラレバを作ること」。
餃子の王将で鍋を振れるようになるまでの大変な道のりが描かれていました。
鬼上司の名言
あまりに厳しすぎて何度も何度も挫けそうになるワッキーに対して、鬼上司が言った一言。
“ニラレバ出来たって、脇田さんの将来に意味があるかわからない。
だけれども、目の前にあることを徹底して意味も分からず、一生懸命やるってことは、俺は意味もわからず大切なことだと思ってる。
10年後、20年後になるかもしれないけども、あの時ニラレバ作って、出来るようになったことが、もしかしたら今、役立ってるのかなという日が来るのを願って、俺も一生懸命教えるから。”
おっさん自身、意味がわからない、納得いかない上司の命令は大嫌いでした。
目的や理由を説明しない上司に対しては徹底的に噛み付く人でした。
でも、この言葉とこのシーンを見てから、少し考えが変わりました。
たとえその時に納得いかなくても、意味がわからなくても、目の前のことに一生懸命になることは大切だということです。
たとえどんなことだって、究極的に言えば自分がいま目の前のやるべきことをやったとして、どんなリターンがあるかなんてわかりません。
おっさんも今現在この記事を書いて、自分にどんなリターンがあるのか、誰かの役に立つことがあるのかわかりません。
やっても変わらないかもしれません。
でも、やらなければ何も変わりません。
だからやる。
その大切さを教えてもらった気がします。
達成感は苦労から生まれる
最終的にワッキーさんは、上司のOKが出るニラレバを作り、お客さんに提供することができました。
その時のワッキーさんと上司の方の嬉しそうな顔は今でも覚えています。
達成感というのは、前段の苦労がなければ生じないものです。
いま、日本の労働環境は劇的に変わりつつあります。
少しでも長時間労働を匂わすようなことが公表されれば、その企業は徹底的に叩かれます。
それ自体はとても良いことだとおっさんも思っています。
ただ、“労働環境が厳しいこと”と、“意味のわからない苦労をさせられること”が、同列で語られて忌避されることは違うのではないかと思わされる名言でした。
おわり。
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ではまた、さいちぇん!